各種デバイスのsim通信量比較
LoRaWAN 推しが比較的強めの当社でも、IoT を標榜している以上、ワイヤレスキャリア回線の呪縛から逃れることはできません。 あわせて、soracom 社のサービスにもお世話になっています。
今回、当社が提供している各種デバイスで、sim 回線を利用しているものの通信量を比較してみることにしました。
1. 比較対象
sim 回線を利用しているもの(一部ですが)として、以下を対象とします。
2. IoT 雨量計(当社独自ソリューション)
3. 屋外用 LoRaWAN ゲートウェイ
4. ゼロカーボン街路灯網 ®️ に搭載した LoRaWAN ゲートウェイ(当社独自ソリューション)
1 つ目の「カメラデバイス」はLinux ベースで、10 分間隔で 動画を3秒間撮影し、動画ファイルをサーバへアップロードするものです。すでに 3 年くらい稼働し続けている当社オリジナルのソリューションです。
2 つ目も当社オリジナルソリューションです。1 分間隔で雨量計パルス数をアップロードします。本ブログでご紹介済みです。
3 つ目は、当社で販売する屋外用 LoRaWAN ゲートウェイで、バックホールに LTE 通信を利用しています。
4 つ目は、当グループのゼロカーボン街路灯網 ®️ に搭載した LoRaWAN ゲートウェイです。バックホールに LTE-M 通信を利用しています。
これらは、すべて soracom 社から調達している回線(sim)を利用しています。
2. Viz 可視化 by Tableau Public
soracom 管理画面からダウンロードできる通信量に関する csv ファイルのデータを利用して(一部加工して)、データを可視化してみました。 今回は、10 年くらい前に出会って多少心得のあるTableauを使ってVizっています。
cameraが 1 つ目のカメラデバイス、rainfallが 2 つ目の IoT 雨量計、TAEとあるのが 3 つ目の LoRaWAN 屋外 GW、ZB-BWとあるのが 4 つ目のゼロカーボン街路灯網 ®︎ 内蔵のゲートウェイです。
3. 考察
3.1. アップストリーム と ダウンストリームの通信量
今回対象にしているデバイス類の主要な通信は、機能的にはアップストリームに分類できます。ならばアップストリームの通信量のほうが圧倒的に多いのか?と思っていましたが、そうでもありません。
最も意外なのは、カメラデバイスです。解像度が高くないとはいえ 3 秒動画を 10 分毎にアップロードしているので、圧倒的にアップストリームの通信量が多いと思っていました。ダウンストリームが多い原因はいくつか考えられますが、今後時間がある時に少し探ってみたいと思います。
LoRaWAN ゲートウェイ群は、想定通りアップストリームが多いです。
3.2. 通信総量の推移
現場設営後、定常的に動いているデバイス群の通信量は、毎月安定的です。
soracom 社では、plan-D D-300MB プラン というものがあります。月間 300MB がバンドルされている(300MB までは定額の)月額利用料 300 円というプランです。
グラフ縦軸は通信量ですが、300MBにリファレンスラインを引いています。カメラデバイス以外は、このリファレンスライン以下の通信量です。つまり、毎月トータルの通信量が 300MB 以下であることを意味しており、それらのデバイス群は、このプランで十分ということがわかります。
こんな具合に、実際にデータを眺めてみると、デバイスの特性に合わせた最適な回線プランが見えてくるのだと思います。
乱立するサービス・プランの選択をする際の参考になれば幸いです。