Hello! ZeroCarbon IoT World.
異様な暑さである夏休みシーズン到来です。
地球環境破壊については、数十年以上前から警鐘が鳴らされているわけですが、異様なまでの自然現象を毎日目の当たりにすると、もう取り返しのつかない状態になりつつあるのではないか?と感じざるを得ません。
さて、今回は、自然エネルギーを活用し、電池メンテフリーが可能になりつつある超低消費電力 LoRaWAN 対応ボード ZeroCarbon LoRa Evaluation Boardを使ったデモのご紹介です。
1. 概要
詳細は、今回ご協力いただいた株式会社立花電子ソリューションズ様の公式サイトを参照いただければと思いますが、本ボードの2大特長は、「超低消費電力」と「屋内・屋外両用位置測位が可能」という点であると考えます。
キーとなる要素は 3 つあります。
要するに、「IoT センサーノード、やっぱり電池メンテが面倒だな〜」とか、「位置測位って電池食うよね〜」とか、「エナジーハーヴェスティングと言っても結局電源足りない時があって使えないよな〜」とか、「屋外と屋内で、なんで別のデバイス使って位置測位しないとダメなんだよ〜」とかいう不満に対するソリューションになり得るものなのです。
これは、結構な技術進化だと思います。数年前なら、手の届くコストでは実現できなかったようなことです。
2. LoRa Cloud とは?
デモをご覧いただく前に、もう一つだけ説明をしなければいけないものが Semtech 社提供 SaaS であるLoRa Cloudです。
色々機能がありますので、詳細は公式サイトに譲るとして、例えば、複数の WiFi Mac アドレスと通信強度 RSSI 値を用いることで、位置(緯度・経度・高度)を推定してくれるサービスを提供しています。
TheThingsNetwork と LR1110 チップと LoRa Cloud を活用したデモは、いくつか公開されております。例えば、こちらの動画 Building a LoRaWAN Tracker with the LR1110 Device to Cloud - Richard Fuller (Semtech)がわかりやすいかもしれません。
3. つべこべ言わずに使ってみる
今回は、冒頭で触れた株式会社立花電子ソリューションズ社提供の超低消費電力 LoRaWAN 対応ボード ZeroCarbon LoRa Evaluation Boardを使った位置測位デモのご紹介です。
1. 構成
2. 説明
ZeroCarbon ボード側で、WiFi AP をスキャンして、MAC アドレスと通信強度データを上位へ送ります。
LoRaWAN ゲートウェイ、LoRaWAN Network Server である TTN V3 を経由して、アプリサーバに届いた 「MAC アドレスと通信強度」をアプリサーバ側でデータ整形します。
その後、LoRa Cloud が提供するGeolocation LoRa® API /api/v1/solve/loraWifiを実行します。
すると、緯度・経度・高度・精度からなるデータが戻ってきます。アプリサーバはこれらの情報を用いて、可視化することになります。
今回のデモでは、可視化部分は、当社恒例のLINE Botです。
3. デモ動画
それでは、こちらのデモ動画をご覧ください。
55 秒付近、画面右の Map をご覧いただくと位置推定の結果がわかります。
当該評価ボードとスマホはほぼ同じ場所にあります。赤マークが評価ボードがスキャンした情報をもとに LoRa Cloud が推定した結果です。そして、青 ● がスマホが示す位置です。
実際の位置は、スマホが示す位置がより近いです。それでも、WiFi MAC とその電波強度だけで推定された位置も、恐ろしいくらいに近いです。
応用用途次第では、これまでにない破壊的なソリューションになるのではないかと感じます。
4. 謝辞
超低消費電力 LoRaWAN 対応ボード ZeroCarbon LoRa Evaluation Boardについては株式会社立花電子ソリューションズ様、 LoRa Cloudについてはセムテックジャパン合同会社様のご協力のもと利用させていただきました。この場をお借りして、御礼を申し上げます。
A. ちょっとだけ予告
今回ご紹介したデモを手軽に簡単に実感いただける「デモキット」を販売できるように現在奮闘中です。数ヶ月以内にご紹介できるように頑張りたいと思います。
色々ご要望等あればお気軽にご連絡くださいませ。ご要望に極力応える形で、デモキットを整えたいと思っております。よろしくお願いいたします。