北イタリアの山と湖をめぐる旅
6 月に北イタリアのアルプス地方を旅行してきました。氷河によって浸食された山と湖が作る壮大なスケールの景色でした。6 年前に訪れたスイスの北側からとは逆の南側からアルプスを眺めることが楽しみでした。
アオスタを起点としてモンブラン(イタリアではモンテ・ビアンコ、標高 4810m)の山麓、マッターホルン(イタリアではモンテ・チェルビーノ、標高 4477m)の山麓、ボルツァーノを起点としてドロミテ山塊に広がる山麓の村や湖を訪れました。
① モンテ・ビアンコ
アオスタからバスで 1 時間足らず走ると、登山口となる街のエントレベスに着きます。
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ここからエルブロンネ展望台(標高 3466m)までロープウェイで上り、ここからモンテ・ビアンコを眺めました。
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天候も良く 6 年前にフランス側のシャモニーから上ったエギュードミディ展望台(標高 3842m)も眺めることができました。
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② モンテ・チェルビーノ
アオスタから 1 時間ほどで山麓の街チェルビニアに着きます。スイス側から眺めたマッターホルンとは別の山に見えます。ブル湖に映るモンテ・チェルビーノが幻想的でした。
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山麓を散歩すると高山植物の花畑が広がっていました。昼にはもう雲がかかってチェルビーノは見えなくなっていました。朝訪れるのが見るチャンスです。
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③ コモ湖・コモ
人の文字の形をした湖です。コモの位置は人の文字の左下になります。静かで美しい湖や街を想像していたのですが、訪れたときには観光客でごったがえし、街が近いためか湖水も汚れており想像とはちょっと異なっており残念でした。
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④ ガルダ湖・シルミオーネ
ガルダ湖はイタリア最大の湖で、湖に突き出した半島にシルミオーネの街があります。湖上の遊覧船からローマ時代の遺跡や 13 世紀頃の要塞であったスカリジェロ城を眺めることができました。内陸ですがここは地中海性気候とのことで日差しが強烈でした。
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⑤ ドロミテ・サンタマッダレーナ
ドロミテは世界自然遺産にも登録されている北イタリアの山塊です。その中にひっそり佇む村がサンタマッダレーナです。天を衝く巨大な岩むき出しの山塊をバックにしたのどかな田舎風景が印象的でした。
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⑥ ドロミテ・トレチーメ
石灰岩に似た鉱物ドロマイトでできたドロミテ山塊の代表的な山です。3 つの主峰があることからトレチーメと呼ばれているとのことです。
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まわりの山も浸食された鋭い峰の山が連なっていました。
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⑦ ドロミテ・カレッツア湖
ボルツァーノからドロミテ街道をバスで 1 時間ほど走るとエメラルド色の湖が現れます。ドロミテの山塊と林が鏡のような湖面に映りこむ美しい湖でした。
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⑧ ドロミテ・ミズリーナ湖
ボルツァーノから 2 時間以上かかりますが、ドロミテの真珠と呼ばれ、各種の伝説のある静かな湖です。リフトで高台に上ると雄大な景色を眺めることができます。
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⑨ ベルニナ・ポスキアヴォ湖
これまた美しいスイス、イタリア国境のスイス側の湖です。むやみな開発もなく手つかずの自然がしっかり残され、一日中のんびり眺めていたいと思うような湖でした。
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⑩ レーティッシュ鉄道・ベルニナ線
スイスのサンモリッツとイタリアのティラノを結ぶ世界遺産にも登録されている鉄道線です。突然イタリアの奥地の街にカタカナの駅標が・・・、と驚いたら、箱根鉄道との姉妹鉄道とのことでした。
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有名なブルージオのループ橋も列車に乗って通りました。
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アルプスで見かけた高山植物の花
最後に、アルプスのいろいろな山を訪れましたがちょうど高山植物が花盛りでした。見かけた花を紹介します。左上の花は栽培されているものでしたが、エーデルワイスです。
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まとめ
今回の北イタリア・アルプス地方の旅は、6 年前のスイス側とは異なる角度からアルプスの雄大さを堪能することができました。モンテ・ビアンコやモンテ・チェルビーノの威容、ドロミテ山塊の独特な景観、そして数々の美しい湖と高山植物の花々など、氷河によって形成された壮大な自然の芸術作品を存分に楽しむことができました。
特に印象的だったのは、スイス側から見るマッターホルンとは全く違った表情を見せるモンテ・チェルビーノの姿と、世界自然遺産にも登録されているドロミテ山塊の独特な岩山の景観でした。また、6 月という時期は高山植物の花が最も美しい季節で、エーデルワイスをはじめとした色とりどりの花々も旅の思い出を彩ってくれました。