Canadian Rockiesの旅 - Jasper
Hiro
いざJasperへ
JasperといえばApache?それとも絶景?
IT業界に長くいる私にとってJasperといえば、Apache Jasper。だいぶ古いシステムになってしまいましたがまだまだJSPエンジンでお世話になっている方も多いはず。はたまたJasperReportsか。
いやいや今回はカナダ・アルバータ州のJasper国立公園。コードではなくビューを求めての旅です。暑いのは嫌だ。
Calgaryから往復ざっと1000キロ - 大自然のスケーラビリティを実感
カルガリーから車で約4時間、徐々に平原から山岳地帯へと景色が変わっていきます。Kananaskis、Canmore、Banff、Lake Louiseなど見どころは多いのですが今回はスルー、ひたすらTrans-Canada Highwayを進みます。途中Icefield Parkwayに入ります。
険しい峡谷や轟音を響かせる滝、巨大な氷河を眺めながら、自然のアーキテクチャの素晴らしさを実感。
野生動物も何度か見られました。
進む氷河の縮小
Columbia Icefield(コロンビア大氷原)にあるAthabasca Glacier(アサバスカ氷河)は顕著な後退を見せており、1982年から2025年までの間に、末端が約1.5キロメートル後退し、氷河の面積も約30%減少しました。気候変動について考えさせられます。
更に20分ほど歩き、氷河手前の川に到着。標高2000mほどあり、軽く息が上がります。
胸が痛む光景 - 山火事の爪痕
道中、山火事(Wildfire)で焼けた森の跡地を目にした時も心を痛めました。
2024年7月に発生したJasper Wildfire Complexは、過去100年間で最大規模の山火事となり、約327平方キロメートルもの広大な面積を焼失しました。この規模は東京都心部の約半分に相当する面積で、その壮絶さを物語っています。
立ち枯れた黒い木々が延々と続く光景は、自然の猛威と同時に、ここでも気候変動の影響を目の当たりにしました。
Maligne Lake
気を取り直して、いよいよメインの目的地であるMaligne Lake(マリン湖)へ。カナディアンロッキー最大の天然湖で、長さ22km、最深部97mあるそうで、氷河が削り取ったロックフラワーが蓄積され、美しいターコイズブルーをしています。
そして、今回の旅のハイライトであるSpirit Islandへのクルージングです!
クルーズ船に乗り込むと、ガイドのマシンガントークが始まりました。湖の歴史、周囲の山々の名前、野生動物の生態系について、、、JSONデータを順次パースしているかのように、情報が次々と飛び出してきます。
「あの山は標高3,000mで、氷河が…」「左手に見えるのがCaribouの生息地で…」「この湖の深さは平均35mで、最深部は…」「先住民族の言葉で、ありがとうは…」など、終わりません。30分の片道があっという間に感じられました。
世界的な知名度
Spirit Islandは「カナディアンロッキーで最も撮影される場所の一つ」として知られています。カナダを代表する「アイコン」画像として、世界中の人々に認知されています。名前でピンとこなくても、この景色は見たことがあるという方もいるのでは?
船から降りて遊歩道を歩き、ついにSpirit Islandの絶景スポットに到着。
先住民族にとって、周囲の山々は祖先の物理的な表現であり、小さなSpirit Islandは湖に鼓動する心臓として、儀式や伝統的な行事の場として重要な意味を持ってたそうです。
神聖な雰囲気を感じつつ、エメラルドグリーンの湖面に浮かぶ小さな島を眺めていると、自然のアーキテクチャの完璧さに感動させられます。AIがどれだけ発達しても、この美しさを生成することだけは不可能でしょう、たぶん!
まとめ - 環境保護は待ったなし
Spirit Islandで感じた静寂と美しさは言葉では言い表せません。ただ一方で気候変動の影響で山火事がより頻繁に、より激しくなっている現実や氷河の後退を目の当たりにし、私たち一人ひとりが環境保護に真剣に取り組む必要性を痛感しました。
環境負荷の低いテクノロジーの活用を推進し、業務や資源の無駄を減らすべく小さなところからコツコツと貢献していきたいと思います。IoTで解決しましょう!